三重商工会議所連合会に「多文化共生社会づくり」を提案――名古屋入管局長とNPO代表が講演

三重商工会議所連合会に「多文化共生社会づくり」を提案――名古屋入管局長とNPO代表が講演

名古屋出入国在留管理局の藤原浩昭局長とNPO法人愛伝舎理事長で先に発足した「外国人支援・多文化共生ネット」の坂本久海子代表が7月23日、四日市市で開かれた三重県商工会議所連合会の総会で講演し、政府の外国人労働者受け入れ拡大の政策や市民団体の外国人支援の取り組みについて、地元の経済人に報告し理解を求めた。

政府は企業の人材不足が深刻の度を深めているのを受けて昨年の臨時国会で入管法を改正し、4月から新たな在留資格の「特定技能」による外国人受け入れが始まっている。藤原局長はそうした政府の方針を説明。この中で藤原局長は、労働力不足を解消するために外国人の受け入れ拡大に舵を切ったが、政府としては安価な労働力を受け入れるための制度を作ったわけではなく、外国人を日本人と平等な市民として処遇することが重要だとの考えを述べた。そのうえで、「外国人支援・多文化共生ネット」の構築について、行政、企業、NPOなど市民団体が連携、協力して「共生社会」をつくるよう呼びかけた。

一方、坂本代表は7月10日に愛知、三重、岐阜の3県の9団体が「外国人支援・共生ネット」という団体を発足させたことを報告した。併せて通常国会で成立した日本語教育推進法によって国、地方自治体とともに企業にも日本語教育推進の「責務」が課せられるようになったことにも言及。かつては外国人の日本語教育に無関心な企業が多かったが、最近は「製造業の多い三重県は外国人に下支えしてもらっている。外国人に長く働いてもらえるよう考えていきたいという声が聴けるようになった」と企業側の意識の変化を指摘した。

三重県商工会議所連合会は、県内の12の商工会議所で構成。地域の商工業の振興を目指して各種事業を展開している。今回、県内企業のトップクラスが参加する総会で名古屋入管局長と外国人支援のNPO代表がそろって講演するのは今回が初めて。人口減少に伴う外国人受け入れや共生社会の構築は、経済界にとっても極めて重要な課題となっており、企業側の今後の取り組みが注目される。

坂本代表の話 今回、三重県商工会議所連合会の総会に参加させていただき、市民団体の声を企業のトップの皆さんに届けることができました。企業の方々もしっかり受け止めてくださり、今後は連携ができると考えています。外国人が増えていく日本で、共生社会を作ることは、重要な課題です。その担い手は国、自治体、企業、外国人、地域住民、そしてNPOなど私たち市民団体であり、それぞれのプレーヤーが協力し合って作り上げるものだと思います。今回の企業の皆さんとの出会いは、新しい可能性を感じさせるものになりました。それを新しい活動の始まりにしたいと考えています。

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