セサルの挑戦 第9回 前入管庁長官の佐々木聖子さんにインタビュー

主権国家である以上、国境管理をおろそかにすることはできない。その重責を担うのが出入国在留管理庁(入管庁)だ。佐々木聖子さんは2019年4月に初代長官に就任。22年8月まで同庁のトップとして政府の入管行政と多文化共生の施策をリードしてきた。大任を終えてセサルさんのリクエストの応え、インタビューに応じてくれた。

入管行政は、日本人にはある意味、遠い存在である。海外旅行の際に空港などでパスポートのチェックする入管職員を目のあたりにしても、それ以外の入管業務はほとんど知られていないのではないか。しかし、入管庁が発足して出入国管理に「多文化共生」(在留管理)の施策が加わった。日本人と外国人の「共生社会」を作ろうという、大きなミッションを背負うことになった。

人口減少に伴い在留外国人が急増する中、入管庁の発足は時代の要請だったと思う。そのトップに佐々木さんが就いたのは、人事の「めぐり合わせ」かも知れないが、個人的には、佐々木さんはその大役を担うのだけの力量のある官僚だと見ていた。積み残した課題は多々あるものの、佐々木さんは新たな入管行政の基礎作りをしたと思う。

セサルさんにとっては力の入ったインタビューだった。一方、佐々木さんは「セサルの疑問」に対し飾り気のない口調で答えてくれた。日系人の受け入れの仕組みで来日したセサルさんと、その仕組みを作った入管行政をけん引してきた佐々木さん。「時代」を感じるインタビューである。

(にほんごぷらっと編集長・石原 進)

 

セサル: 本日お時間いただきありがとうございます。早速ですが、入管行政に携わろうと思われたきっかけを教えてください。

佐々木さん:もともと私は高校の頃から仏像が好きでした。具体的には仏像の研究と保護に関心があって、大学の文学部で美術史を専攻しました。研究は研究で面白かった。職業としては文化財保護をやりたかった。そのために、大学を卒業して文化庁へ行きたかった。国家公務員の一次試験に受かった後、当時は各省庁へ訪問することができたので、私は文化庁を訪問しました。そこで文化財保護をやりたいとお話をしましたが、夢が叶いませんでした。大学に残るか文化財と全く異なる分野を選ぶかを考えていましたが、大蔵省に受かっていた友人から「せっかく国家公務員試験を通っているので、他の省庁も確認してみたら」と助言をいただいた。そこで大学で外国人留学生と接していたし、難民についての本を読んだことがあったので、その分野にも関心があったことから、法務省で外国人を管理している入管という役所を訪問しました。

セサル:留学生と難民は全く別のバックグランドを持つ外国人ですが、どちらにも興味があったということですか。

佐々木さん:その時点では難民について本でしか読んだことがなく頭の片隅に残っていた感じです。

セサル: 法務省以外にも訪問された省庁はありますか。

佐々木さん: 枠が残っていた省庁を人事院から紹介していただいて、いくつかの役所に話を伺いました。経済官庁のような人気官庁は早く枠が埋まっていたので、行けるところを紹介していただいたわけです。

セサル:私のような外国人からすると法務省はどこから見ても堅い、厳しいイメージはあるのですが、なぜあえて法務省を選ばれたのですか。

佐々木さん:基本的にはみんな堅いですよ。(笑)

セサル:確かにそうだと思います。ただ、私であれば最初に法務省という選択はないですね。(笑)

佐々木さん: いくつか理由はあるのですが、私はここでチャレンジしてみたいと思いました。

セサル:法務省に入省してから出入国在留管理業務をご希望されたりしましたか。

佐々木さん:法務省は複数の局に分かれています。入国管理局、民事局、刑事局などがあり、非常に縦割りで、採用も縦割りです。そして私は入管局に採用されました。ほかの省庁では複数の局を経験することが普通で、シニアになっていくとともに専門分野ができていきますが、法務省では基本的に局を行ったり来たりすることはほとんどないのです。但し、武者修行のためにほかの局へ行くことがあります。その武者修行が終わったら親元の局に帰ってきます。

セサル:そうすると佐々木さんはずっと入管局にいたということですか。

佐々木さん:私は入管局に37年いまして、入管を離れたのは2、3回です。これにはメリットとデメリットがあると思っています。メリットとしては専門性が高まるのですが、デメリットとしては世界が狭くす。

セサル:私の調べでは、佐々木さんは1985年4月に法務省に入省され、1994年4月に大阪入国管理局統括審査官になられたと認識しているのですが、この9年間の間の2年間は佐々木さんがおっしゃる武者修行だったということでしょうか。

佐々木さん:そうです。1988年から1990年までの実はこの2年間は研究のために休職をしたのです。

セサル:もう少し具体的にお話をお伺いできますか。

佐々木さん:1985年に入省して1986年に入管窓口に立っていました。そこで在日外国人の対応をしていたのですが、観光ビザで入国するパキスタン人、バングラデッシュ人から、就労したい、日本に残りたいなど、さまざまな声を聞きました。そこで、彼らがなぜ日本を選んでいるのか、人の流れの源流がどうなっているのかが気になったのです。その話を上司に伝えて、自分でアジアを調べたいから休職をさせて欲しいとお願いしたところ、研究休職制度を勧められました。その制度を使って2年間シンガポールにあるアジア研究所に籍をおかせていただきながら、フィールドワークとして各国を訪問しました。

セサル:どういったような国に行かれたのですか。

佐々木さん:インドシナ三国以外はほとんどいっています。

セサル:1980年代後半の日本には中国国籍、朝鮮民族、インドシナ難民の方々が多かったと思うのですが、その2年間の間に日本にいる外国人たちがなぜ在留資格を失っても帰国しないのか、理由がわかりましたでしょうか。勝手な想像ですが、現地行ってみて初めてわかる貧富の差、貧困層の生活、そして一つでもチャンスがあるなら命がけでしがみつく現実を見られたのでしょうか。

佐々木さん:当時日本ではバブルでしたので、出稼ぎのために来日して、仕送りをしたり、母国で家を建てたりすることができると彼らの中でそのような情報が広がり、彼らの目には日本が夢の島のように映っていたため、来日される方が多かったとわかりました。

セサル:佐々木さんが日本に戻った後に考え方は何か変わりましたでしょうか。

佐々木さん:いろんなことを自分の目で見てきたので視野が広がったと思いますし、日本社会が外国人を受け入れることによってどうなっていくのか。それが自分なりに少し具体的に見えるようになったと思います。だから、関心が高まったといえるかもしれないです。

セサル:現在私のような在日外国人が300万人を超えているわけですが、当時日本で在日外国人がこんなに増えると想像ができたのでしょうか。

佐々木さん:増えることはわかっていたので、そんなに驚きはないです。

セサル:私のような日系外国人が1990年の法改正でどんどん来るようになりましたので、在日外国人が非常に増えてきたと認識しているのですが、この点について佐々木さんはどう見えたのでしょうか。

佐々木さん:日系人の話は労働者の受け入れではなく、少なくとも初めは「在留資格の整理」だったと認識しています。要するにそれまでに入れていた外国人の方々の在留資格をどう整えるか。その整理だったと認識しています。日系人というより日本の血を継ぐ方々を受け入れることについての政策は前からある話です。

セサル:私は労働者を受け入れるために作られた在留資格だったと思っていました。

佐々木さん:日系人を受け入れて労働者として採用できるという話は実は群馬県などから始まった話で、どんどん広がったと認識しています。 基本的には在留資格があってからの政策ではなく、政策があって在留資格があるというふうに認識いただければ良いと思います。ただ、その方達に労働者として活躍してもらうというニーズが、日本国内で広まったというのが経緯だと思います。

セサル:非常に興味深いお話ですので、調べようと思えば、そのような情報はどこかに残っていますか。

佐々木さん:入管白書を追っていけば、もしかすると残っているかもしれないです。

セサル:出入国在留管理庁長官になられた時期のことについて、入管局から出入国在留管理庁って結構大きいことだと思っています。そして、初代長官に任命されると非常にプレッシャーがかかるようなことだと思っているのですが、佐々木さんはどのように受け入れられたのですか。

佐々木さん:2018年に特定技能の在留資格がでたのは、外国人労働者の門をより広く開くものと認識していました。今までは技能実習生や日系人労働者の力を借りて進んできていたのですが、きっちりそれらを「日本は外国人の力を借りるのだ」と宣言した状態で在留資格を作りましょうとなったのが、特定技能の在留資格です。そして、この話は入管だけが考えるものではなく、政府全体として考える内容であります。しかも受け入れの話と多文化共生の話が両輪としてあるものです。そのため司令塔が必要になり、出入国在留管理庁が作られました。

セサル:出入国在留管理庁が作られましたが、佐々木さんはどのように長官として選ばれたのでしょうか。

佐々木さん:私は2019年1月に法務省の入国管理局長になっていたのです。同じ年の4月に出入国在留管理庁が作られたため、入管局長だった私がそのまま出入国在留管理庁の長官になりましたので、特に長官として選ばれたという感じではなかったかもしれません。

セサル:そうするとタイミングよくその時期にそのポジションにいられたわけですので、運命的なものだったのかもしれないですね。そこで気になるのですが、入管局の業務に比べると入管庁の業務が増えるように思いますが、業務などはどのように決まっていくものでしょうか。

佐々木さん:入管庁の業務は大きく分けて2つです、1つは在留資格の管理です。2つめは多文化共生、いわゆる外国人の支援業務です。管理業務に関してはもともと入管局時代からの業務を引き継いでいるわけですので、こちらは特に問題はありませんでした。ただし、共生を支援する業務については、入管にとっては新しい分野なので、それまでに支援に関わっていた自治体からの情報を集めたりしました。

セサル:行わなければいけない業務量が大きく増えましたか。

佐々木さん:業務量が増えることに関しては正直、問題はないと思いました。むしろこの二つの業務が繋がって良かったと思いました。逆に反省点があるとすれば、繋げることが遅かった。

セサル:毎年行われている外国人集住都市会議で、いろんな市区町村の首長達が要望を出したりするのですが、外国人集住都市会議は出入国在留管理庁が抱える多文化共生に何らかの影響は与えたりしたことがありますか。

佐々木さん:もちろんです。入国管理局長が初めて参加したのは2019年1月に行われた会議で、私が皆様に、「国としての取組が20年遅れていると思われるかもしれないのですが、始めなければ、始まらないので、始めさせてください」とお伝えしたことがあります。それから、明治大学の山脇(啓造)先生、浜松市鈴木(康友)市長、大田市清水(聖義)市長、大泉町村山(俊明)町長などの方々とコミュニケーションを取りながら、支援方法を考えてきました。

セサル:私自身が最初に参加した外国人集住都市会議は2017年でしたが、そこで初めて、参加された自治体の首長たちが多文化共生について考えていただいていると認識して、多文化共生を支援するための全国1700自治体以上に適用できれる政策がないことを知って少し残念だと思いましたが、それから色々と変わってきた気がしますので、引き続き出入国在留管理庁に多文化共生社会づくりに頑張っていただきたいと心から願っているのですが、佐々木さんが考える理想的な共生社会とはどういうものでしょうか。

佐々木さん:外国人と意識しない普通の隣人と思われるような社会。

セサル:佐々木さん本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。

 

セサルのひと事:

佐々木さんとのインタビューは本当に貴重な経験でした。強い好奇心と自国愛、そして仕事に対する熱意に触れることができ、非常に感銘を受けました。特に、佐々木さんの謙虚さと前向きな姿勢は見習うべきものでした。出入国在留管理庁が立ち上がる過程において、佐々木さんの存在が大きな役割を果たしたことは明白です。2019年の出入国在留管理庁の設立以来、佐々木さんが強調する多文化共生社会の構築において、自治体との連携が鍵となることを改めて認識しました。時間があっという間に過ぎてしまったのは残念ですが、今後も佐々木さんの指導のもと、より良い社会を目指して努力していきたいと思います。

セサルのひと事:

佐々木さんとのインタビューは本当に貴重な経験でした。強い好奇心と自国愛、そして仕事に対する熱意に触れることができ、非常に感銘を受けました。特に、佐々木さんの謙虚さと前向きな姿勢は見習うべきものでした。出入国在留管理庁が立ち上がる過程において、佐々木さんの存在が大きな役割を果たしたことは明白です。2019年の出入国在留管理庁の設立以来、佐々木さんが強調する多文化共生社会の構築において、自治体との連携が鍵となることを改めて認識しました。時間があっという間に過ぎてしまったのは残念ですが、今後も佐々木さんの指導のもと、より良い社会を目指して努力していきたいと思います。

 

にほんごぷらっと編集部にほんごぷらっと編集部

投稿者プロフィール

「にほんごぷらっと」の編集部チームが更新しています。

この著者の最新の記事

関連記事

コメントは利用できません。

イベントカレンダー

2月
24
終日 2026春 東洋大学 オンライン・ビ... @ オンライン
2026春 東洋大学 オンライン・ビ... @ オンライン
2月 24 – 3月 21 終日
2026春  東洋大学  オンライン・ビジネス日本語講座開催のお知らせ 東洋大学では、2026年2月から3月にかけて「オンライン・ビジネス日本語講座」を開催します。 日本語を学んでいる方で、N2(JLPT)以上の日本語力をお持ちの方なら、世界中どなたでも自由に参加できます。 ポイント講座はテーマ別講義14コースがすべて無料で受講可能です。 好きなテーマを選んで申し込みをしてください。皆さんのご参加をお待ちしております。  ◆ 講座内容: https://www.tugs.co.jp/information/2026spring_businessjapanese/ 各講座の内容は上記サイトから確認できます。 ◆ ポイント講座(専門家によるテーマ別の講義)!すべて無料! 開講期間:2月24日(火)~3月1日(日) 申込期間:1月7日(水)~2月28日(土) 申込方法:https://toyo-jlp.com/class/courselist-2026-spring-business-japanese-special-courses ◆ アドバンス講座(問題演習を通じた言語知識の獲得) 開講期間:3月12日(木)~3月14日(土) 申込期間:1月7日(水)~3月13日(金) 申込方法:https://toyo-jlp.com/class/courselist-2026-spring-business-japanese-advanced-course ◆ BJTビジネス日本語能力テスト・対策講座(BJT受験のための集中講座) 開講期間:3月19日(木)~3月21日(土) 申込期間:1月7日(水)~3月20日(金) 申込方法:https://toyo-jlp.com/class/courselist-2026-spring-bjt-business-japanese-proficiency-test-preparation-course
2月
28
終日 子どもの日本語教育研究会 第11回... @ 横浜国立大
子どもの日本語教育研究会 第11回... @ 横浜国立大
2月 28 – 3月 1 終日
【子どもの日本語教育研究会 第11回大会 2月28日(土)~3月1日(日)実践・研究発表、パネル発表 募集】 2月28日(土) 実施形態:オンライン(Web会議システムzoom) 参加費 無料 9:45~10:00   開会式 10:00~12:00 実践・研究発表 ― 昼休み ー 13:00~15:00 公募パネル 3月1日(日)実施形態:対面 於: 横浜国立大学 https://www.ynu.ac.jp/access/ 資料代 1,000円 13:00~15:00 大会企画パネル *ZOOM配信と対面とのハイフレックスの予定 15:10~17:00 ワークショップ *プログラム詳細は2026年2月に改めてお知らせします。 *一般参加については、2026年2月中旬より「こくちーずPro.」で受付けを開始する予定です。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 【お問い合わせ】 第11回大会実行委員会・事務局:konichiken.taikai7@gmail.com 大会委員会 大会委員長 河野俊之(横浜国立大学) 大会委員:草木美智子(城西大学)・権野禎(お茶の水女子大学大学院生)・當房詠子(梅光学院大学)・谷啓子(東京学芸大学)・石津みなと(公益財団法人石川県国際交流協会)・大舩ちさと(早稲田大学)・志賀玲子(武蔵野大学)・西川朋美(お茶の水女子大学) 子どもの日本語教育研究会事務局 齋藤ひろみ(東京学芸大学)・原瑞穂(東京学芸大学)・稲田直子(東京学芸大学)
3月
1
12:30 PM 第5回 みんなの「自力読み」セミナ... @ 明治図書出版 3階会議室
第5回 みんなの「自力読み」セミナ... @ 明治図書出版 3階会議室
3月 1 @ 12:30 PM – 5:00 PM
小学校国語の教材研究及び、授業研究についてのセミナー。二瓶弘行先生の提唱する、「自力読み」の観点を実践するための学習過程、教材研究の在り方を探る。
3月
21
終日 【オンライン】:【新レジリエンス... @ オンライン
【オンライン】:【新レジリエンス... @ オンライン
3月 21 – 3月 22 終日
【オンライン】:【新レジリエンス心理学とカウンセリング基本講座】:【認定レジリエンスカウンセラー養成講座】 @ オンライン
◆【一般社団法人 ポジティブ心理カウンセラー協会認定】 新レジリエンス心理学とカウンセリング基本講座 (認定レジリエンス・カウンセラー養成講座) *両日とも9:00から17:30 わかりやすく、 ◆新しい環境への適応,学生の支援,新入社員研修,新管理職研修,就職・転職支援、発達障害支援、トラウマの支援の際に役立ちます。 【紹介動画】:https://www.youtube.com/watch?v=hNShWz7CDZQ ◆【感謝・御礼】ご要望に付き,開催が決定致しました。(状況により準備対応のため,人数の制限や調整する場合がございます。)まだ対応可能ですのが,準備の関係もあり,お申し込みはお早めにお願いします。少人数制で実施しており、資料の郵送があるため、早めの申込みをお願いしております。*受付は,用意した資料があれば,開催日の直前まで受け付けています。 *オンラインワークショップですが,通常形式と変わらない内容と対応ができる形式で実践します。「交通費」「宿泊費」「移動時間」を抑えたい方におすすめです。無理なく国内外から参加することが可能です。また,セカンドカメラなどで,手法についてわかりやすく説明をいたします。当協会では,最新の資料が得られます。 【新レジリエンス心理学とカウンセリング】逆境を乗り越えるための心理学と脳科学。◆【逆境】や【困難】から、【希望】や【可能性】を見いだすカウンセリング。 ※このプログラムは、アメリカ心理学会(APA)やハーバード大学、ペンシルバニア大学、ミネソタ大学など、世界的に有名な研究機関の成果をもとにしています。ポジティブ心理学やコーチング心理学といった理論をわかりやすく整理し、実生活に役立てられるようにまとめています。 また、ポジティブ心理学を基本に、レジリエンスに関する新しい調査や分析から生まれた最新の「心理テスト」や「プログラム」も取り入れています。脳科学や大規模な研究成果(メタ分析)など、世界中で注目されている最新の知見を反映させ、わかりやすく、実践しやすい内容にまとめた体験型の講座です。 【内容】「レジリエンス」とは、困難やストレスから立ち直る力、いわゆる“逆境を乗り越える力”のことです。最近では、ただ回復するだけでなく、困難をきっかけに新しい可能性を見つけたり、自分の中の強さや発想力を引き出したりする力としても注目されています。未来に向けて心のしなやかさや粘り強さを育み、新しい道を切り拓くための大切な力です。 私たちは誰しも、これまでに困難を乗り越えてきた経験があります。そうした経験は、人生の中で大きな支えとなり、強さにつながります。この講座では、そうした力をさらに高めるために、ポジティブ心理学をもとにしたカウンセリングの方法やワークを体験しながら学んでいきます。 このプログラムは、日本や海外の研究成果をふまえ、日本人に合った形で組み立てたものです。職場や家庭、人間関係など、日常生活のさまざまな場面で役立ちます。 特に、本講座では国際的に使われている「ブリーフ・レジリエンス尺度(Brief Resilience Scale)」という心理テストを使います。このテストは、北海道医療大学の森谷満先生と共同で日本語版を作成・調査したもので、経済産業省が公表している「健康投資管理会計ガイドライン」でも活用が推奨されている信頼性の高いものです。 また,「統合分析(メタ分析)に基づいたレジリエンス尺度」,「APA(アメリカ心理学会)に基づいたレジリエンス尺度」,「レジリエンスのサポートに必要なスキル」なども紹介し,現代におけるレジリエンスを総合的に学ぶことができます。 講座では、その他,レジリエンスに関わるテストを活用して,自分のレジリエンスの特徴を知り、さらに強みを伸ばしていくための方法を学びます。ワークシートやカードゲームなどを活用しながら、楽しく実践的に取り組める内容になっています。 ※プログラムの内容は、参加者のみなさんの状況に応じて一部変更になる場合があります。あらかじめご了承ください。  【講座実施概要】 ポジティブ心理カウンセラー協会認定 セッション 内容概要 レジリエンスとは何か? ・統合分析・脳科学からの理解・逆境を乗り越える心理学とは?・困難から希望と可能性を生み出す技術・世界の多様なレジリエンスの捉え方※APA(アメリカ心理学会)、ハーバード大学、ペンシルバニア大学,ミネソタ大学,そして、ポジティブ心理学、コーチング心理学などの理論を整理、わかりやすく、まとめたプログラムです。 レジリエンスに関わる要素 ・プラス要因:自己効力感、社会的支援、ポジティブ感情、心理的安全性・マイナス要因:過度のストレス、不安、孤立など レジリエンスを高める思考と質問法 ・トレーニング例:メリット思考、学習思考、経験思考、サバイバル思考、スピード思考・コーチング質問法による実践 発達とレジリエンス ・子ども期から大人までの発達課題とレジリエンス・親子支援に必要な視点 ・子どもから大人まで、発達障害支援に役立つレジリエンス ナラティブ支援と物語の力 ・レジリエンスに関わる言葉や名言の活用・物語化・ストーリーテリングでの支援 心理アセスメント技法 ・ブリーフレジリエンス尺度、APAに基づくレジリエンスを高める尺度の紹介・テスト結果をポジティブに活用する方法・ワーク形式でのアセスメント体験 マインドフルネスとコンパッション・セラピー ・気づき・感情の立て直し・思いやり・勇気を育てる実践 コンパッション・カウンセリング法 ・「ねぎらい」「思いやり」「いたわり」の支援スキル・セルフコンパッションとの統合 ポジティブ心理療法ワーク ・感謝・希望・強み活用を通じたレジリエンス向上 エクスポージャー法とフレームワーク ・体験を通して困難に向き合うトレーニング・段階的な曝露を用いたレジリエンス強化 レジリエンス・カウンセリング実践 ・逆境力を高めるカウンセリング技術・見立てとフォローのプロセス・有効なカウンセリング技法の実演 イメージ技法 ・困難を乗り越える自分をイメージする・安全基地やリソースイメージの活用 カードゲーム実践 ・レジリエンス理論を基盤にしたカードゲーム・「レジリエンス・アジリティ」を高める支援・価値観・信念の理解を深める演習 ライフチャート・レジリエンスマップ ・人生折れ線グラフで「逆境と成長の軌跡」を可視化・ポジティブ心理学の観点から未来を描く エリクソン・アプローチとレジリエンス ・発達課題と危機を「成長の機会」と捉える視点・短期療法的な支援技法 リカバリースキル ・マインドフルネス、休息、運動、セルフケア・日常で実践できる回復の技術 *内容は変更される場合がございます。 ■これまで,参加者、資格を取得された方の中には,精神科医,内科医,産業医,保健師、看護師,臨床心理士,精神保健福祉士,大学教授・講師,小中高校の教員,監督・コーチ,官公庁職員(厚生労働省、法務省、防衛省など),法務教官,刑務官,家庭裁判所調査官,産業カウンセラー,キャリアコンサルタント,社会保険労務士,介護士,経営者,人事管理職、ビジネスコンサルタント,宇宙事業(宇宙飛行士訓練),キャリア・人事関係者,人材ビジネス関係者,メディア関係者,出版社,編集者,旅行代理店,ミュージシャン,専業主婦,高校生,大学生,大学院生など,多彩な職業や学生の方にお越しいただいております。 この講座は【認定レジリエンスカウンセラー(BASIC)】養成講座に位置づけられており、認定資格の取得も可能です。通常は6回以上の参加が必要ですが、本プログラムでは2日間で体系的に習得できる内容となっています。 有資格者は、認定証だけでなく、ワークシートなどの利用権も得られます。なお、資格の取得は必須ではありません。受講後1か月以内であれば、資格認定の申請も可能ですので、安心してご参加ください。 (関連講座例:ポジティブ心理療法士®認定講座、ポジティブ心理コーチング&ウェルビーイングコーチ認定講座の認定のための単位取得、単位ポイント) この講座は「ポジティブ心理療法士(R)」の単位ポイント、必修科目です。 特典:資格者は,資料の利用権(2次資料可),資料のダウンロード権があります。 カウンセリング,コーチング,ファシリテーション,研修などで利用できます。 *認定証は、標準ではPDFとなります。 オプションで、紙・証書ファイルの証明書を発行できます。 *国際証書(英語)もオプションとなります。 *デザインなどは変更される場合がございます。 ※内容は,変更される場合がございます。予めご了承願います。 【講習費】:銀行振込 クレジット コンビニ払いなど ※入金を持って受講と資格取得の権利が得られます。 ※キャンセル待ちの方は,前日前まで振込が有効となります。 ①1日入門コース11,000円 ※入門のみ ②2日間参加(実践と応用)22,000円 ※資格認定は2日間必須 ③資格認定コース11,000円+33,000円 (講習費1日半額及び資格認定 (資格者コース特典:先行PDF資料、カラー資料,ワークシート,カードゲーム(ケース付き),修了書) ④再受講 11,000円 (2日間)  【申込方法】:後日,確認メールなどをお送りするため,まず, WEB申込フォームからお申し込みをお願いします。 ※【キャンセル規定】11日前(10日目は無効)までとなっております。それ以降は,実費キャンセル料が発生いたしますので,予めご了承願います。 ※【返金規定】ご入金いただいた金額は,当協会の都合によるキャンセル以外はご返金することができません。ただし,別の講座への変更などが可能な場合がございます。 ※【受講保証】ご入金を頂いた分に関しましては,原則,受講の保証をしております。同じ講座・別の講座,関連団体の講座などに振替が可能です。 *特定商法取引法に基づく明記 https://bit.ly/3MXfwbV

注目の記事

  1. 秀賢さんの遺志継ぐ 新宿で25周忌追悼文化祭 JR新大久保駅で線路に転落した日本人…
  2. 愛伝舎創立20周年記念シンポ 在日外国人の支援活動に取り組むNPO法人愛伝舎(三重県四日市市、…
  3. 移民政策の先駆者・故坂中英徳さんを偲んで 第三話 坂中論文 在日コリアンに関心の…

Facebook

ページ上部へ戻る