ヴェネツィア2018年日本語教育国際研究大会 Venezia ICJLE 2018

日時:
2018年8月3日 – 2018年8月4日 終日
2018-08-03T00:00:00+02:00
2018-08-05T00:00:00+02:00
場所:
イタリア、ヴェネツィア「カ・フォスカリ」大学
Calle Marcona
3887/B, 30123 Venezia VE
イタリア
お問い合わせ:
ヨーロッパ日本語教師会(AJE)

(Select English flag on top right of the page for the English version when available)

主催:ヨーロッパ日本語教師会(AJE)
後援:日本語教育グローバルネットワーク

日時2018年8月3日(金)〜 2018年8月4日(土)
場所(会場)イタリア、ヴェネツィア「カ・フォスカリ」大学

テーマ: 平和への対話

使用言語英語・日本語
発表原稿受付2017年10月15日から2017年12月15日まで延長しました
査読結果2018年1月31日2月10日

平和への対話

何のために外国語を教える/学ぶのか

「ことば」には力がある。だから「ことば」を教えるのは、特権的な現場だといえる。

ヨーロッパ日本語教師会(AJE)では、2016年には「ウェルフェア(well-being) を目指す日本語教育」をテーマに、第20回AJEシンポジウムを開催しました。翌年2017年には、ヨーロッパで日本語を教える/学ぶことの意味を問い直すことをテーマにした、第21回AJEシンポジウムを開催しました。来るべき2018年の世界大会(日本語教育国際研究大会)は、ものの見方をさらに世界的な視座に基づくものにしていくうえで絶好の機会だと考えます。自分たちの暮らす現代社会を視野に入れない限り、個人のウェルフェアを考えることには限界があり、無意味なものになりかねません。

日々新たな戦争やテロが起こっています。家族やコミュニティのなかの争いも絶えません。私たちは「ことば」という行為を通じて、私たち自身を表現し、対話を通じてお互いの価値観や考え方に出会います。私たちが「別の考え方がありうること」を意識し、自分自身の価値観を相対化できるのは、対話を通じてのみです。私たちは、対話を通じて,「異なるもの」を排除するあらゆる種類の「絶対の真理」というものの見方を解体し、自分自身のパースペクティブを問い直したり、開かれたものにしたり、広げたりできるのです。そこに、多様な背景を持った人びとがお互いに平和的かつ敬意を持って接する包摂的な社会の可能性が開かれてくるのではないでしょうか。

今回の日本語教育国際研究大会では、以下のような問いについて考えていきたいと思っています。
・日本語教育の現場・過程は、人びとがそうした意識にたどりつくのにどのような手助けすることができるのか。
・日本語を「教える」という我々の日々の活動において自分たちの生活を取り巻く社会をより平和的で包摂的なものに変えていくために、どのような戦略を採っているのか。
・また,学生たちとの関係づくりのなかで、どのような批判的な素材やテーマ、テキストや活動、対話や議論を行っているのか。
・厳格な制度が押しつけてくるさまざまな制限や境界によって、私たちの教師性がどのように脅かされていると感じているか。
・私たちは、自分自身や同僚、そして学生たちが、私たちの生きる社会に対して責任を持ち、戦争や争いを生み出す不満や誤解,本質主義や不平等を乗り越えていけるように、どういった後押しができるのか。
〜〜〜
この日本語教育国際研究大会では、以下の4つの特別なイベントも予定しています。
1.  PhD学生によるワークショップ(8月2日)
2.シンポジウム:平和な世界のための人材育成―ビジネス日本語教育の視点から(8月3日)
経済や企業は、世界にバランスや平和を作り出すうえで、非常に大きな役割を担っている。グローバル化が進めば進むほど、経済や企業の内部には解決しなければならない「経営上のコンフリクト」が増えていき、不平等や世界の秩序に目を向けるという社会的責任も増していく。日本語を教える/学ぶことで、「異文化間」コミュニケーションに携わっている人びとは、こうした責任とどのように向き合えばいいのだろうか。BJTビジネス日本語能力テストやビジネス日本語に関わる専門家と、この責任についてラウンドテーブルで話し合う。
3.「日本語中等教育」シンポジウム(8月4日)
このシンポジウムの目的は、世界の高等学校における日本語教育の現状について、全体像を把握できる場を提供することである。
4.「国立国語研究所講義シリーズ」(8月4日)
国立国語研究所の先生方と日本語研究の方法論などを考える。

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イベントカレンダー

7月
12
終日 言語科学会 第26回年次国際大会(J... @ 愛媛大学 城北キャンパス
言語科学会 第26回年次国際大会(J... @ 愛媛大学 城北キャンパス
7月 12 – 7月 13 終日
言語科学会第 26 回年次国際大会(JSLS2025)開催・研究発表募集のご案内 言語科学会 (JSLS: The Japanese Society for Language Sciences) では以下の要領で、 第 26回年次国際大会 (JSLS2025) を開催いたします。 大会日程: 2025 年 7 月 12 日(土)~ 13 日(日) 開催場所: 愛媛大学 城北キャンパス(愛媛県松山市文京町 3) 大会ウェブサイト: http://www.jslsconference.jpn.org/jsls2025/ 基調講演: Jae DiBello Takeuchi 氏 (Indiana University Bloomington)
7月
20
10:00 AM 【!!追加募集!!】NPO法人日本... @ オンライン (オンライン上での集合研修 および 動画視聴による個人学習) ・「就労者の異文化適応」「教材研究」は対面(東京・大阪)で実施。 オンラインでの参加も選択可能。
【!!追加募集!!】NPO法人日本... @ オンライン (オンライン上での集合研修 および 動画視聴による個人学習) ・「就労者の異文化適応」「教材研究」は対面(東京・大阪)で実施。 オンラインでの参加も選択可能。
7月 20 2025 @ 10:00 AM – 2月 8 2026 @ 2:45 PM
【!!追加募集!!】NPO法人日本語教育研究所 主催文部科学省委託 令和7年度現職日本語教師研修プログラム普及事業 就労者に対する日本語教師【初任】研修 就労者に対する日本語教師養成 –日本語教育研究所の多様な研修実績及び人材を活かしたビジネス日本語教育/指導- ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ この研修は、これから新たに就労者に日本語を教えたいと考えている方を主な対象としています。スキルアップにぜひお役立てください。 再受講をご検討の方へ 本研修はこれまでに弊所の研修をご受講された方も、再度ご参加いただけます。 実際に現場に出て、もう一度確認したいことなども出てきているのではないでしょうか。 さらに実践的な指導力を高める良い機会となりますので、ぜひご検討ください。 ─────────────────── ■期間 2025年7月20日(日) ~ 2026年2月8日(日) *日程等の詳細は、募集要項のリンク先からご覧ください。 ■対象 日本語教育機関認定法に基づく「登録日本語教員」を対象としますが、本法の経過措置期間内(令和10年度まで)は、令和6年度までに下記を修了した方も対象とします。 1)日本語教師として下記のいずれかの要件を満たす方  ①大学/大学院で日本語教育に関する教育課程を修了し、大学/大学院を卒業/修了した方  ②大学/大学院で日本語教育に関する科目の単位を26単位以上修得し、大学/大学院を卒業/修了した方  ③公益財団法人日本国際教育支援協会「日本語教育能力検定試験」に合格した方  ④学士の学位を有し、日本語教師養成講座 420 単位時間以上を修了した方 2)原則として、就労者への日本語教育歴が0~3年未満の方 ■定員 100名 ■受講料 20,000円(税込) ※教材費込み ■申込方法 以下のリンクからお申し込みください。 https://forms.gle/JWtnJ6WzzCNQvQx88 ■申込締切 2025年6月30日(月)【募集期間延長しました!!】 ■募集要項 https://docs.google.com/document/d/1uHn1k6zdRIgcQ2-lK5Uyr1Qa5vlwzXCFvKEUw3UjJVU/edit?usp=sharing ■お問い合わせ NPO法人 日本語教育研究所(研修事務局) nikken.kenshu@gmail.com
8月
7
10:00 AM 令和7年度日本語学校教育研究大会 @ 国立オリンピック記念青少年総合センター
令和7年度日本語学校教育研究大会 @ 国立オリンピック記念青少年総合センター
8月 7 @ 10:00 AM – 8月 8 @ 4:30 PM
日本語学校教育研究大会では、各日本語教育機関における実践・事例の報告の機会として、発表の場を設けています。 意見・アイディア交換の場としてぜひご活用ください。 皆様からのご応募お待ちしております。
8月
26
10:06 AM 第11回日本語教育支援システム研究... @ 英キール大学(Keele University)
第11回日本語教育支援システム研究... @ 英キール大学(Keele University)
8月 26 @ 10:06 AM
第11回日本語教育支援システム研究会(CASTEL/J)国際大会 第11回日本語教育支援システム研究会(Computer Assisted Systems for Teaching and Learning Japanese – CASTEL/J)国際大会を英国中部スタッフォードシャー州にあるキール大学(Keele University)にて英国日本語教育学会(BATJ)・キール大学ランゲージ・センターとの共催で開催することとなりました。 日本語教育支援システム研究会国際大会は、日本語教育関係者、日本語教育のリーダーに日本語教育におけるテクノロジー使用の最先端の動き、将来の方向性を共有する機会を作ってきました。2020年のパンデミックにより授業のオンライン化・ハイブリッド化が進み、それに加えて、この数年の人工知能(AI)技術の急速な発展と普及により、日本語教育は元より私たちを取り巻くテクノロジー環境が大きく変化しています。これらの技術的発展を効果的に教育・学習に取り入れ促進していくことは今まで以上に重要となっています。世界中からこの分野の優れた研究者、実践者が集まるこの国際大会に是非ご参加ください。 日時:2025年8月26日(火)〜27日(水) 会場:英スタッフォードシャー州キール大学チャンセラーズ・ビルディング 共催:英国日本語教育学会(BATJ)、キール大学ランゲージ・センター

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