ミャンマーの少数民族の歌とファッションのチャリティー

在日ミャンマー人の少数民族の相互支援や交流を進めるNPO法人PEACE(マリップ・セン・ブ代表理事)が3月31日、東京都北区の赤羽会館で歌とファッションショーのチャリティ・イベントを開いた。題して「ミャンマー少数民族 衣の祭典~奨学金創設のためのチャリティー・ミュージック&ファッションショー」。在日のミャンマー人ら約500人が民族色豊かな歌とファッションの共演を楽しんだ。

このイベントは今年で3回目。ミャンマーは人口の6割を占めるビルマ族をはじめ、カチン、カレン、シャン族などで構成される多民族国家。日本にも少数民族をはじめ様々な民族のミャンマー人が暮らしている。ミャンマー国内では、ミャンマー軍と少数民族の間で武力衝突が起きているが、日本では民族同士の融和と共生が進んでいる。それを象徴するのがこのイベントだ。

PEACEは民族間の共通の課題として子供教育の重要性を訴える。そのための奨学金を創設しようと呼びかけたところ、在日の様々な民族だけでなく、母国の人たちもこれに応えて応援。今回、イベントのディレクターのカチン州の出身のデザイナー、MAKAさんをはじめ祖国のトップクラスの歌手やファッションモデルが航空運賃を自ら負担するなどボランティア精神で駆け付けた。

イベントの呼び物は、民族ごとのファッションショー。伝統的な民族衣装ばかりでなく、最近流行のコレクションも数多く披露された。落ち着いた色調やきらびやかなデザインの数々作品が場内を「多民族カラー」で包んだ。

今年は日本人が集団でハワイに移住をして150年の節目の年。6月にはそれを記念してハワイで「海外日系人大会」が開催される。日系人はハワイやアメリカ本土、ブラジル、ペルーなどに300万人以上が暮らしているが、教育熱心で勤勉な民族としてそれぞれの国の政治や経済などの分野で活躍している人が少なくない。在日ミャンマー人も日本語教育などに力を入れており、その子供たちの中から優秀なグローバル人材が数多く育つことが期待される。

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7月
1
終日 留学生に対する日本語教師初任者研修 @ オンライン開催
留学生に対する日本語教師初任者研修 @ オンライン開催
7月 1 2023 – 1月 3 2024 終日
日振協による文化庁委託の初任者研修が今年も始まります。 告示校で3年程度までの経験者対象です。 映像講義の視聴とテスト、数回のオンライン集合研修、自分の授業を改善する自己研修の3つに分かれており、様々な角度からの学びと教師としてのステップアップを目指せるカリキュラムとなっております。 研修詳細は https://www.nisshinkyo.org/index.php 最新トピックスをご覧ください。
12月
15
9:00 PM 日本語教師のためのじっくり学ぶ講... @ オンライン(ZOOM)
日本語教師のためのじっくり学ぶ講... @ オンライン(ZOOM)
12月 15 2023 @ 9:00 PM – 1月 26 2024 @ 8:30 PM
【講座概要】漢字の知識は、日本の学校教育では国語科で学びます。しかし、その多くは「漢字テスト」の対策であり、文化的な側面や日本語の表記する方法の一つであるという認識が疎かになっているように思います。また漢字文化圏の学生にとっても母語での漢字の位置づけは、日本語のそれと同じものではありません。この講座では、漢字表記を通した日本語の特徴、そして漢字文化圏の日本語学習者を理解することを目的にしたいと考えています。 第1回 2023年12月15日(金) 文字としての漢字 漢字とかな・アルファベットとの違いを理解し、送り仮名・振り仮名の存在などから、漢字とかなの両方を用いる日本語表記の特殊性を考えます。後半では、漢字の構造(なりたちと構成方法)を理解します。 第2回 2024年1月12日(金) 字形 漢字の構造に慣れるために理解したい、部首と偏旁冠脚とのちがい。また、文化庁の「常用漢字表(付)字体についての解説」「常用漢字表の字体・字形に関する指針」や漢字文化圏諸国の「漢字表」を手引きに、「標準字体」とは、どういうものなのかを考えます。 第3回 2024年1月19日(金) 意味と読み 音読み(一字多音の理由)、訓読み(同訓異字のある理由と「使い分け」)、熟語の構成の理解から、日本語と漢語との文法構造の違いについて考えます。 第4回 2024年1月26日(金) 漢字文化圏 中国・台湾・韓国朝鮮およびベトナムでの漢字文化や社会における漢字の位置づけを理解し、漢字文化圏の日本語学習者への理解につなげます。

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