海外日系人大会 60回の節目の大会を迎え天皇、皇后両陛下がご臨席

海外日系人大会 60回の節目の大会を迎え天皇、皇后両陛下がご臨席

第60回海外日系人大会(海外日系人協会主催)が10月1日、国会に近い憲政記念館で開幕した。初日の記念式典には天皇、皇后両陛下が臨席され、海外からの日系人約180を含め約330人が参加して令和で初めて大会を祝った。

今年は60回目の記念の大会を迎えたほか、ペルーとボリビア移住120年、コロンビアとアマゾンへの移住が始まって90年という節目の大会となった。あいさつに立たれた天皇陛下は中南米諸国から来日した在日の日系人の歴史に触れ、「在日日系人のこの30年余りにもなる経験は、今後、様々な文化を受け入れながら発展していこうという、日本社会の貴重な参考になると考えています」と述べられた。

また、西村明宏内閣官房副長官が安倍晋三首相のメッセージを代読。この中で安倍首相は「皆様の誠実さ、勤勉さが現地社会で広く信頼と尊敬を得ていることを実感しています。皆様は私たち日本人の誇りです。これまでの皆様の歩みに改めて想いをはせ、心からの敬意と感謝を表するとともに、これからも日本と現地の架け橋として、日本と世界各国の友好親善の一層の増進に力を尽くしていただきたい」と述べた。

この後、各国の日系人から届いたメッセージをビデオで紹介。続いて、武蔵大学教授で日系人協会理事の日系ブラジル人、アンジェロ・イシ氏が「在日日系30年の歩みと日本の“多文化共生社会”」と題して基調講演を行った。

大会は3日間の日程で行われ、2日以降は国際シンポジウム、海外日系人と在日日系人の意見発表やスピーチ、外務大臣主催レセプション、衆参両院議長の昼食会などを予定。

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