コロナ禍で日本語能力試験も中止に 留学生30万人計画はどうなるのか?
- 2020/5/14
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- にほんごぷらっと編集部

コロナ禍で日本語能力試験も中止に 留学生30万人計画はどうなるのか?
新型コロナウイルスの感染が地球規模で広がり、国境を超える人の動きが大きく制限されている。日本も欧米、アジアの多くの国からの入国を規制し、外国人観光客ばかりでなく外国人留学生の受け入れも中断状況が続いている。こうした中で6月に予定されていた日本留学試験が中止され、海外の都市での日本語能力試験も中止決定が相次いでいる。
日本学生支援機構は国内外での日本留学試験の実施が困難だと判断し、5月13日に「2020年度日本留学試験(第1回)実施の中止」をホームページで公表した。6月21日の試験では受験の申し込みを受け付けており、受験料の返金については今後、手続きをホームページで明らかにするという。
7月に実施予定だった日本語能力試験については、主催する国際交流基金が4月10日に英国のロンドン、ベルギーのルーヴェンなど4都市の試験の中止を発表したのをはじめ、5月8日までに欧州やアジアの約40都市での試験の中止を発表している。日本語能力試験は2011年の受験者数が61万人にのぼり、世界最大規模の日本語の試験だ。
この2つの試験は、留学の在留資格を取得する際の目安となるもの。読売新聞は先に日本語学校の4月入学の学生の「入学ゼロ」が4割にのぼり、「入国待ち」が1万人を超えたと報じている。これは入国規制と航空便がストップしたためだが、日本語能力試験などが中止となると、日本語学校などの留学生の募集業務にも影響が出てくる。日本語学校の今秋以降の留学生の募集にも支障が出そうだ。
日本学生支援機構の調べでは、2019年5月1日現在の留学生数は31万2214人。内訳は大学8万9602人、日本語学校8万3881人、専修学校7万8844人など。日本語学校は前年比7%の減少となった。政府の「留学生30万人計画」はこの時点では達成された形だが、コロナ禍でその数が激減することは避けられず、政府も対応に苦慮している。
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