「ことばと学びでつながるなかまの会」が主催する第1回日本語教育の夏フェスが9日、首都大学東京秋葉原キャンパスで開催された。日本語教師など「ことばと学び」に関心を持つ「なかま」を集めたこのイベントは、早稲田大学の中川千恵子氏の発音指導の講義とヒューマンアカデミー日本語学校東京校の辻和子、小座間亜依両氏の社会とつながるための日本語教育の講義を皮切りに、著作権、在留資格、介護の日本語などの注目セッションや、実践的なワークショップとして、CLIL(Content and Language Integrated Learning)で学ぶ日本語、読む・書く時のピア活動などが行われた。

約5時間にのぼる長時間のイベントにもかかわらず100名を超える参加者は、真剣なまなざしでセッションやワークショップに積極的に参加していた。

主催団体の世話人の石澤氏によると、もっと気軽に情報交換ができる日本語教師の交流の場をつくりたいと、団体として昨年末から企画をすすめてきた。これまで、数多くのワークショップに参加してきた石澤氏は当初、毎回どの会場でも見かける一定の参加者を想定していた。ところが実際には予想以上に「新しい人たちが来ていた」と語る。同氏は「この場をきっかけに出会ったなかまが、このつながりを活かして学び合っていってほしい」と述べ、意欲あふれる参加者たちの発言に満面の笑みを浮かべた。

予想を上回る日本語教育者たちが参加した背景には、近年の日本語学校の急増や、業界内で共通認識になりつつある日本語教師の質の向上という課題、さらには教育実践者たちの高いモチベーションがあるのだろう。または業界団体の研究会や学術学会のワークショップの場合は、心理的な敷居の高さを感じるのかもしれない。

とはいえ実践者同士の学び合いの場が様々な形で提供されていることは日本語教育業界の今の活気を表しているようにも思える。ことばと学びでつながるなかまの会は、あまたの研究会や団体のハブとしての役割を担いたいと、早くも次回のフェス開催に意気込んでいる。

ことばと学びでつながるなかまの会のホームページはこちら
https://komatsunajp.wixsite.com/mysitekomatsuna

阿久津 大輔(あくつ・だいすけ)「にほんごぷらっと」編集長

投稿者プロフィール

日本語教育情報プラットフォーム設立時より事務局を担当し、フェイスブックページ「日本語教育情報プラットフォーム」の管理人として情報を発信。2017年9月よりネットメディア、言葉が結ぶ人と社会「にほんごぷらっと」編集長。専門分野は外国人人材のキャリアプランニング。

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6月
18
全日 日本語教育能力検定試験 出願開始
日本語教育能力検定試験 出願開始
6月 18 – 8月 6 全日
日本語教育能力検定試験は、日本語教員となるために学習している方、日本語教育に携わっている方に必要とされる基礎的な知識・能力を検定することを目的としています。
6月
22
4:00 PM 「土曜の会」番外編「言語教育カフ... @ 関西学院大学大阪梅田キャンパス(K.G.ハブスクエア大阪)1403 教室
「土曜の会」番外編「言語教育カフ... @ 関西学院大学大阪梅田キャンパス(K.G.ハブスクエア大阪)1403 教室
6月 22 @ 4:00 PM – 7:00 PM
「土曜の会」の番外編として言語教育カフェを開催することとなりました。今回は、この4月に『いちばんやさしい日本語教育入門』(アスク出版)という本を出版された今井新悟さん(早稲田大学日本語教育研究センター教授)を迎えて、提唱されている「教えない教え方」についてお話しいただき、これからの日本語教育の革新の方法をディスカッションしたいと思います。 歯に衣を着せない話し方で定評のある今井さんですが、まず、問題意識や関心・気がかり事などから話を起こしていただき、「教えない教え方」に至った経緯をお話しいただきたいと思います。そして、今井さんとのクリティカルな対話を通して、まずは「教えない教え方」をよく知りたいと思います。また、今回の対話を通して日本語教育の革新や優れた日本語教育実践の創造のスキームなどについて参加者各自のそれぞれのイメージを膨らませ、考え方を整理していただくことができればと思います。 どなたでも自由に参加できますので、皆さん、お誘い合わせの上ご参加ください。
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