在日ミャンマー人のNPO法人ピースの日本語教室の修了式 「熱い日本語」で先生らに感謝


[修了式で挨拶するマリップ・セン・ブ理事長]

在日ミャンマー人のNPO法人ピースの日本語教室の修了式 「熱い日本語」で先生らに感謝

在日ミャンマー人のNPO法人「PEACE(ピース)」(マリップ・セン・ブ理事長)が主催する「日本語教室」の2017年度の修了式が3月11日夜、新宿区の早稲田奉仕園のホールで開かれました。応募者が48人あった日本語教室は、授業が日曜日の夜とあって仕事や家事のため修了できない人もいましたが、多くの受講者が修了式を迎え、それぞれスピーチで先生らに感謝の言葉を述べるなど、1年間の勉強の成果を披露しました。

ミャンマーはビルマ族をはじめ多くの民族で構成される多民族国家ですが、ピースにはミャンマーのカチン族やカレン族など少数民族出身者が数多く参加しています。日本語教室は文化庁の助成事業として2014年度から開かれ、インターカルト日本語学校(東京都台東区)の3人の日本語教師が日本語を基礎から指導しています。

日本語教室が始まったのは2014年度。日曜日の夜に授業があるため、サービス業の仕事をする人や子供の世話など家事に忙しい主婦らには受講しにくい面もあります。しかし、時間をやりくりして受講する「頑張り屋」も少なくありません。文化庁は「熱心にする人が多く、外国人のための日本語教室としては立派に運営されている」と高く評価しています。


[挨拶に立った中川正春衆院議員]

修了式にはピースの顧問を務め、修了式に毎年出席して受講生らを励ましている中川正春衆院議員(元文科相)がこの日も来賓として参加し、挨拶で「皆さんはいろんな理由で日本にやってきましたが、言葉を学んで少しでもいい生活をするため努力していこうという人たちです。私はそこが好きです。頑張ってください」を激励の言葉を贈りました。

今年度は、ピースの次代を担う人材を育成しようとミャンマー人の大学生らに日本語教室のアシスタントなどを任せ、修了式でも司会や進行役を担当していました。修了式のハイライトは、1年間の勉強の成果を披露する受講生の日本語スピーチでした。受講生の日本語は日本語能力試験でいえばN2~N4レベルだといい、言葉使いにはたどたどしさが残る人もいましたが、それぞれ気持ちがこもった「熱い日本語」で語りました。

一生懸命に日本語を上手に教えてくれた先生への感謝の言葉がたくさんありました。中川議員や文化庁へのお礼や感謝も相次ぎました。在日ミャンマー人社会で最も著名な政治家は中川議員かもしれません。


[修了証書を受け取る受講生]

「(日本語)教室のおかげ、先生のおかげで自分の人生で次に何をやるのか、次に何になりたいか、一つひとつ上に行きたいという気持ちが段々強くなってきました」(中年の女性)「この教室のおかげで日本語を読み、書くことができるようになり、私の人生は生まれ変わったと思っています」(若い男性)。彼らの言葉を聞いて、日本人はどのように感じるでしょうか。多文化共生社会の実現のために、日本語教育がいかに重要かという、日本社会へのメッセージが伝わって来るようでした。


[日本語教室の修了式に参加したミャンマー人の受講生やNPO法人ピースの関係者]

石原 進(いしはら・すすむ)日本語教育情報プラットフォーム代表世話人

投稿者プロフィール

「にほんごぷらっと」の運営団体である日本語教育情報プラットフォーム代表世話人。元毎日新聞論説副委員長、現和歌山放送顧問、株式会社移民情報機構代表取締役。2016年12月より当団体を立ち上げ、2017年9月より言葉が結ぶ人と社会「にほんごぷらっと」を開設。

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12:00 AM 留学生対象の日本語教師初任者研修... @ オンライン(ZOOM)
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日振協による文部科学省委託の初任研修が今年も始まります。 告示校で10年程度専任で経験されている方対象です。 OJTで実際の運営に関わりながら研修運営を肌で学んでいただけます。 研修詳細は協会ホームページより、チラシと募集案内をダウンロードしてご確認ください。   「日振協 留学生対象の日本語教師初任者研修」は「オンライン映像講義」「(オンライン)集合研修」「自己研修(自律的学習)」の三位一体の編成により、①自律的・持続的な成長力 ②対話力 ③専門性という3つの資質・能力の育成を目指すもので、忙しい仕事の合間を縫って学べるよう、また地方の教育機関に所属している受講生への負担を減らすため、e-Learningを利用した研修となっています。 2020年度から、この初任者研修と並行して、「育成研修」を併せて実施しています。「育成研修」は初任者研修のサポートを行いながら研修の企画や実施方法を学び、将来全国各地で初任者研修の実施担当者として活躍していただく人材を育成する研修です。具体的には以下のことを目指しています。 ①初任者教員の協働的かつ自律的な学びを支援し、21世紀に活躍できる日本語教師としての資質・能力及びICT活用能力の獲得へと導く ②研修委員に必要な経験と能力を身につける 研修は、フルオンライン(zoom使用)で実施いたします。学内で初任者の指導を任されている方、地方在住でなかなか研修機会に恵まれない方など全国各地からご参加いただきたく存じます。修了生は今後実施委員になっていただく可能性もございます。どうぞ奮ってご応募ください。 チラシ(PDF 裏表2頁/1枚)
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本研修のカリキュラムは文化審議会国語分科会の「日本語教育人材の養成・研修の在り方について(報告)」に基づいており、初任者が体系的・計画的に日本語指導を行うための実践的能力として (1)自律的・持続的な成長力 (2)対話力 (3)専門性 の3つの資質・能力の養成を狙いとした90単位時間のプログラムです。忙しい仕事の合間を縫って学べるよう、また地方の日本語教育機関の新任の先生方への負担を減らすため、e-Learningを利用した研修となっています。 研修形態はフルオンラインです。昨年度同様、今後日本語教師にますます求められるであろうICT活用能力(オンライン授業やハイブリッド授業の実践等)に重点を置いた研修を行います。 つきましては、ぜひ多数の日本語教師初任者の方にご参加いただきたく下記のとおりご案内いたします。どうぞよろしくお願い申し上げます。 チラシ(PDF 表裏2頁/1枚)
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